飼い主に甘える姿がかわいいイタグレですが、迎える前には活発さや毎日のお世話も気になるところ。一緒に暮らしていて、散歩を嫌がったり人を怖がったりする姿に戸惑うこともあるでしょう。
イタグレには、愛情豊かで、陽気かつ活動的という性格の傾向があります。犬種の特徴と、その犬が見せる行動の背景を合わせて見ることが、暮らしとの相性や接し方を考える手がかりになります。
イタグレはどんな性格?飼い主への愛情と活動的な一面
イタグレの正式な犬種名は、イタリアン・グレーハウンド。陽気で愛情豊か、従順な性格の傾向があります(JKCの犬種標準)。
愛情豊かで、飼い主に身体を寄せて過ごすことを好む
イタグレには、飼い主に身体を寄せ、一緒にくつろぐことを好む一面があります。そばで過ごす時間や触れ合いを楽しみたい人には、この距離の近さが魅力です。
触れ合うときは、その犬が心地よく過ごせているかにも目を向けましょう。自分から近づいてきたら応え、身体を離したら追いかけて触り続けず、静かに休めるようにします。
陽気で活動的、小柄でも毎日の運動が必要
飼い主に寄り添う姿だけでなく、元気に走ったり遊んだりする姿もイタグレらしさです。毎日の運動が必要で、ドッグスポーツでも活動できる犬種です(AKCの犬種紹介)。
小柄でも毎日の運動が必要なため、散歩や遊びに継続して時間を取ることが大切です。年齢や体調、その日の様子に合わせて、歩く時間や身体を動かす機会をつくりましょう。
オス・メスや毛色で性格は分かる?個体差を見極める視点
オスは甘えん坊、メスは自分のペースで甘えるという見方も
イタグレには、オスは愛情表現が豊かで遊び好き、メスは自分のペースで甘えるという、ブリーダーの飼育経験に基づく見方があります。オスは人の注意を求めやすく、子犬らしさが残り、メスは構ってほしいときに近づいて、満足すると自分のことに戻るといわれます。
毛色などの見た目の好みと、その犬との暮らしの相性は分けて考えましょう。見学では、触れ合いを求めるタイミング、遊び方、初めての人との距離の取り方など、日常の具体的な行動を見ることが、その犬を理解する手がかりになります。
一頭ごとの性格には遺伝と育った環境・経験が関わる
犬の性格や行動には、遺伝に加えて、育った環境や生涯の経験が関わります(UMass Chanの研究発表)。
人に近づく速さや音への反応から、何を好み、どんな場面で困っているかを見て、接し方を調整しましょう。
子犬の性格は一度の対面で決めず、普段の様子も聞く
対面したときにおとなしくしていても、初めての場所で緊張していることがあります。その一場面だけで性格を決めず、普段の世話をしている人に、慣れた環境での様子も聞いてみてください。
- 普段はどんな遊びを好み、遊んだあとはどう休んでいるか
- 初めての人や音に、どのような反応をするか
- 怖がったとき、距離を取ったり場所を変えたりすると落ち着けるか
「元気な子」「おとなしい子」という評価だけでなく、具体的な場面を聞くと、一緒に暮らす姿をイメージしやすくなります。
イタグレの「性格が悪い」と感じる行動には理由がある
散歩を嫌がる、相手から逃げる、触ろうとするとうなる。こうした行動が見られたら、寒さ・恐怖・痛みなどの背景に目を向けましょう。
外に出たがらないときは寒さや雨の影響も考える
イタグレは寒さや湿った天候に敏感な犬種です。冷たい風や雨の日に外へ出たがらないなら、気温や身体のぬれが負担になっていないか確かめてください。
寒い日は身体に合った服で保温し、ぬれたときは身体を乾かします。暖かい時間帯に散歩するなど、天候に合わせた調整も大切です。嫌がる様子を叱る前に、外へ出やすい条件を整えましょう。
人や犬を怖がるときは、相手との距離や周囲の刺激を確かめる
人や犬が近づくと身体が固まる、後ずさりする、離れようとするなら、まずは相手との距離を広げることを優先します。相手の近さだけでなく、周囲の音や人通りも確かめましょう。
逃げ場がない状態で対面を続けず、落ち着いていられる場所へ移動します。挨拶や触れ合いを急がず、犬が安心して周囲を見られる距離を探してください。
急な行動変化や咬む危険があるときは獣医師に相談する
急に触られるのを嫌がる、これまでなかったうなりや咬もうとする行動が出るなど、変化があれば獣医師に相談してください。恐怖や痛みが、こうした行動に関わることがあります(Merck Veterinary Manual)。
咬む危険があるときは無理に触れず、人やほかの動物との距離を確保します。「いつ、どこで、何をしたときに起きたか」を伝えると、診察や行動の相談に役立ちます。
イタグレのしつけと接し方|安心して学べる関わり方

してほしい行動をごほうびで教え、身体的・心理的な罰を避ける
しつけでは、望ましい行動ができたときに、ごほうびを与えて教えます(AVSAB)。
たとえば、飛びつかずに挨拶してほしいなら、4本の足が床についているときに、おやつなどのごほうびを与えます。代わりにしてほしい行動を具体的に教えると、犬も何をすればよいか学びやすくなります。
たたく、強く引っ張る、大声で威圧するなど、身体的・心理的な罰は避けましょう。うまくできないときは、周囲が騒がしくないか、求めている行動が難しすぎないかを見直します。
怖がるものには弱い刺激から慣らし、楽しい経験と結び付ける
怖がる相手に近づけ続けると、かえって恐怖が強まることがあります。弱い刺激から慣らし、好ましい経験と結び付けていきましょう(Merck Veterinary Manualの行動修正の解説)。
たとえば人が苦手なら、遠くに人が見えても落ち着いていられる場所で、好きなおやつを与えます。最初から触ってもらうことを目指さず、安心して見ていられる距離から始めましょう。
身体が固まったり逃げようとしたりしたら、相手から離れて刺激を弱めます。落ち着いて過ごせる状態を保ちながら、少しずつ進めてください。
イタグレは飼いやすい?自分の暮らしとの相性を確かめる
毎日の散歩や遊びに時間を取れるか
イタグレとの暮らしでは、散歩や遊びを毎日続けられるかが大切です。仕事や家事のある日も含め、いつ、誰が身体を動かす時間をつくるかを具体的に考えてみましょう。
忙しい日や天気の悪い日にどう対応するかも、家族で話しておくと生活を組み立てやすくなります。散歩や遊びの内容は、犬の年齢や体調に合わせて調整します。
触れ合う時間と落ち着いて休める場所を用意できるか
飼い主に寄り添うことを好む面に応えられるよう、一緒にくつろいだり遊んだりする時間を日常の中に組み込みましょう。家を空ける時間が長い日は、世話や触れ合いをどう確保するかも考えておきます。
あわせて、犬が自分から離れて休める場所も必要です。寝床を人の出入りが多い場所から離すなど、触れ合う時間と静かに休む時間の両方を過ごしやすく整えてください。
寒さへの備えと、動くものを追う性質に合わせた安全対策ができるか
寒い季節の衣類や暖かい寝床に加え、動くものを追う性質への備えも必要です。イタグレは、視覚で獲物を追うサイトハウンドの一種。散歩ではリードを使い、首輪やハーネスが身体に合っているか確かめます。
走って遊ばせる場所は、囲いがあり、出入口を管理できる場所を選びましょう。玄関の開閉や庭の出入口を家族で管理するなど、住まいの動線に合わせて飛び出しを防ぐ工夫も整えてください。

